カボチャの馬車問題を受けた他行の動向と今後の物件価格について
カボチャの馬車問題を受けた他行の動向
いつもご覧いただきありがとうございます。
ファミリーエージェントの堀内です。
前回の記事( /column/surugakabotya/ )で
スルガ銀行の「かぼちゃの馬車」問題について触れました。
今回はそれをうけて所謂「プロパーローン」で不動産融資をしてきていた銀行はどう動いているのか?
担当者への直接ヒアリングや実際に起きる前、後であった対応の差などを書かせて頂きます。
今回の件で、他の金融機関が気にしているところは大きく分けて
1、「シェアハウス」「サブリース」への懸念
2、エビデンスの改竄、債務隠しに対しての懸念
3、処分価格の見直し
といった所のようです。
一般の投資家からすれば、1のシェハウスやサブリースについてはそもそも投資適格がない物件が多くあまり関係はないと思います。
2、についても本来であれば関係ないのですが、複数法人をつくり物件を購入し
保有している法人を隠して融資を行うという手口が横行している事から
「取得税が高いから法人で買いたい」といった理由で法人設立を考えている方まで疑惑の目を向けられてしまったり、
そもそも資産管理法人への融資はNGといった金融機関が増えてきています。
3、についても、今回不良債権化した「かぼちゃの馬車」の売却が出来ず、売却まで支払いを猶予した件を受けて
仮に債務者がデフォルトしてもすぐに市場で売れる金額までしか融資をしないといった消極的な融資姿勢になっている所が多いように感じました。
また貸倒リスクを金利に転嫁しており0.3%~0.5%程度金利が高くなっております。
これを受けて、収益不動産価格はどのように影響を受けていくのでしょうか?
考えられる動きとしては
「RC」「新築」などのプロパーローンでの融資で買われていた物件は価格下落が起きる可能性があります。
具体的にいえば
新築木造アパート 利回り7%の物件に金利1.2% フルローンで融資が出ていたので買われていたとすると
金利1.7% 8割融資となった時に買い手が同じ金額で購入するのか?という問題が出てきます。
特に1都3件及び三大都市以外の地方RC物件はスルガの融資が絞られ、メガバンクも融資に消極的になってきている事から
大幅な値崩れを起こす可能性が非常に高く現時点で購入するには投資適格はほぼ皆無と言えます。
既にこういった物件を保有している方は、売れず逃げ場を失いいずれ来る大規模修繕費用に怯える事にならないうちに、
損切をしてでも早急に売却出口を取る事をお薦めします。
本日も最後までお読みいただき誠にありがとうございます。