管理会社の選定にはご注意を
こんばんは。
ファミリーエージェントの小倉です。
本日は直近で取引のあった「賃貸管理会社」に関してです。
前回「サブリース会社にご注意を」:/column/gotyuio/
サブリース業者に続き、直近で取り引きをしている某大手賃貸管理会社(サブリースもしてます)との管理業務委託契約書の一部です。
どの管理会社と契約する際もポイントとなる部分を掻い摘んでおります。
ポイント①「賃貸管理手数料」
賃貸管理業務にあたり、管理会社の利益となる「賃貸管理手数料」については、賃料の5%(別途税)という内容の為、一般的な手数料割合かと思います。
但し、2項に記載されている「1日でも入居があった場合は1ヶ月分の管理手数料とみなす」という内容は退去があった場合も「管理手数料の日割り計算はせず1か月分請求します」とも言い換えられそうです。
ポイント②「管理手数料(定期清掃費等)」
賃貸管理手数料に対し、定期清掃費用や24時間緊急連絡受付及び対応(別途で入居者からも費用を取っているサービス)にかかる費用を管理手数料と称しているようです。
本物件は敷地面積も延床面積も30坪弱の小ぶりなアパートの為、定期清掃費として毎月3万円のランニングコストは非常に重たいです。(①+②のみで満室賃料の「約25%」という数値です…)
この「定期清掃」については欠かせませんが、規模や築年数により「頻度」と「費用」は考慮する必要があります。
本来、「オーナーの利益を最大化」するのが管理会社の職務になるはずですので、この点はもう少し提案があっても良いのではないかと思います。
ポイント③「契約の更新」及び「契約の解除」
オーナーの方が気にする費用の部分とは直接関係しませんが、費用以上に重要な項目です。
契約更新や契約期間中の解除については「3ヶ月前通知」がポピュラーな内容かと思いますが、本物件に関しましては「6ヶ月前」という条件です。
6か月という期間に関しては許容範囲かと思いますが、問題はその次にくるはずの「即日解約する場合~」という即時解約の条件が入っていないという点です。
売買の時に買主の方が管理会社の切り替えを希望するケースが多い為、最悪管理手数料を数か月分支払い即時解約できれば良いのですが、今回のケースですと6ヶ月間はこちらの管理会社に管理を委託しなければなりません。
管理の解約を通知した途端、新規の賃貸募集や入居者への対応に対しいい加減にされてしまう事も十分有り得る為、「即時解約の条件」は意外と重要なポイントになります。
その他にも「更新事務手数料」や「緊急を要する修繕時の対応」等、事前に確認したい内容はいくつもありますが、先ずは
・管理委託手数料
・定期清掃費
・契約期間及び契約期間中の解除通知
の内容は事前に確認しておきたいポイントです。
特に「賃貸管理」を専門で行っている業者の場合、会社の利益をあげる為にオーナーとの利益相反が起こりやすい為、管理会社の選定には注意が必要です。