木造アパートの音問題
ファミリーエージェントの永瀬と申します。
マンションに比べてアパートの方が音漏れしやすいイメージをお持ちの方が多いと思います。木造のアパートの防音については、築年数が古く防音対策がされていない建物と築年数が新しく、防音シート、防音断熱シートなど複数層設置している木造アパートもあり、大きな差があります。
築30年程のアパートについては壁や床に遮音材が入っていない建物が多く、集合住宅の騒音問題につながるケースがあります。上の階の足音が煩いや夜中にシャワーや洗濯機などの生活音がきになるなど入居者から管理会社に苦情が入り、管理会社からオーナーに報告をいたします。
管理会社によって騒音の対応は異なりますが、騒音の内容を入居者にヒアリングし、注意喚起を電話や張り紙にて行う対応が一般的です。入居している部屋の壁や床に遮音材を入れることはコストがかかる上に、音に対しての感覚については人により様々な為、費用をかけて工事をしたとしても納得いただけないことも考えられるからです。
フクビ化学工業株式会社から販売されている商品では、天井裏に置くだけで、階下に伝わる人の飛び跳ね音や歩行音を低減できる「サイレントドロップ」というものがあるようです。置くだけということで問合せをしてみましたが、効果が無いわけではないがRC造と比べて木造アパートではそれほど大きな効果は得られないとの回答でした。仮に設置をしようとした場合、重みに耐えられるように天井に補強をいれる工事が必要になりそうです。
防音対策をするのであれば、退去後の工事に際に行うことで余分なコストが抑えられます。但し、通常の原状回復工事に追加で防音対策工事を行えば費用が多くかかってしまう為、床であれば腐食等で床の張替えを行う工事の際についでに行うぐらいでの感覚でもいいのではないでしょうか。
古めのアパートでは防音対策がされていない物件が多く、入居者も賃料が安い為に音に対してそれほど強く思っていない方も少なくありません。また同じようなアパートに引っ越しをしたとしても、築年数にかわりのないアパートであれば上下左右からの音が完全に遮断されている物件は考えにくいからです。
古いアパートでの音問題は多少はありますが、音問題については、入居者からの連絡や苦情にしっかりと対応をする管理会社との関係がより大事になるのではないでしょうか。