実際にあったアパート運用中の家賃滞納
ファミリーエージェント三上です。
不動産投資のリスクである家賃滞納。
本日は実際にあった家賃滞納の事例をご紹介いたします。
《 物件概要 》
立地:千葉県松戸市某所
築年:築30年
構造:木造
間取:3K×2戸
テラスハウスタイプの小ぶりなアパートですがこの一部屋で家賃滞納が発生しました。
入居者の属性は「近隣の大手食品メーカー」の作業員として長年勤めていた60歳男性。
滞納がはじまった(わかった)のは今年の2月、実は管理会社が杜撰で家賃が入っていないのに
オーナーに家賃送金を続けており気付いた頃にはすでに3ヶ月滞納しておりました。
状況は、現地に何度足を運んでも留守。
電気は完全に止まっており、水道は微妙に動きあり、扉を開けるとわかるように仕掛けをすると
扉を開けた形跡あり。ドアの郵便受けから室内を覗くと残置物満載。
連帯保証人に連絡するも九州にいる弟で本人と1年以上連絡は取っていないとのこと。
電話をしてもらっても連絡が取れず。
その後、近くの河川敷で本人の「年金手帳」が警察に届けられました。
事件の可能性もあり、親族に連絡し千葉県まで来てもらい、捜索を開始。
それでも見つからず、アパートの玄関扉に親族の直筆で手紙を張り、一旦帰郷。
それから、約1か月後、やっと親族に連絡があり、無事に見つかりました。
実は会社を辞めた(辞めさせられた?)あとは職もなく家賃も払えなくなりホームレス状態で過ごしていたようです、その後栄養失調で病院に運ばれ、親族に連絡がいったようです。
ここまで約5か月の滞納、オーナーには家賃は1円も入っておりません。
滞納が発覚した時点で弁護士を入れて強制執行の手続きをしていたため、このまま手続きを進めれば
連帯保証人の弟から、滞納分の家賃と室内の残置物処理費用は回収できそうですが
弁護士にかかる数十万円はオーナーの実費となります。
今回の連帯保証人の弟は九州の市役所にお勤めの公務員でしっかりされている方でしたので
通常の対応をしてくれる約束を取り付けましたが、連帯保証人にも支払いの原資がないような方の場合
さらに回収には時間がかかり、オーナーの被害はもっと増えたかと思います。
入居者に保証会社を付けることの重要性がわかりますね。
このような事例を見ていると、不動産投資には抑えておくべきポイントが多々あり条件の良い物件を購入しても細かな部分でロスが出ると運用が台無しです。
不動産投資は入居者の収入があってこその投資になりますので入居状況には十分注意が必要です。