空室率の正しい指標は?
こんばんは。
ファミリーエージェントの堀内です。
本日は空室率について書かせて頂きます。
以前に大きく分けて空室率は
「時点空室率」
「稼働空室率」
「賃料空室率」
という3つの指標があるという下記コラムを書かせていた来ました。
/column/kusituritukeisanhouhou/
実際の物件のシミュレーションをする場合は稼働空室率を利用して計算するのが良いという事をお伝え致しました。
とはいえ、そのエリアでの需要・供給状況などを確認する場合に、稼働空室率を計算するのは困難な為、
こういった場合、市場に出回っている「時点空室率」を利用する事が多いと思います。
「時点空室率」とは、
ある時点での空室/全体戸数を出したものです。
3月末などの入れ替わりの多い時期には数字のブレが多い事や実際の収支にあまり結びつきが少ないことから
あまり使い勝手の良くない指標ではありますが、
集計が単純な為、最も目に触れることの多い指標でもあります。
とはいえ、同じ時点「空室率」でも、調査範囲や調査周期の違いがあり一長一短だったりします。
代表的なところをいくつか挙げると、
・総務省統計局の土地統計調査
http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/index.htm
国の調査結果ですので、調査結果の信頼性が高く、
時点空室率では最も制度の高いデータだと思いますが、
スパンが5年周期と長い為、調査直後以外では鮮度が低く利用しずらい印象です。
・日本賃貸住宅管理協会「日管協短観」
http://www.jpm.jp/marketdata/
こちらは会員の管理する500万戸を対象するデータですが、
半年に1度のスパンで更新される為、市場の正確性は総務省のデータに劣りますが、
使い勝手は高いのではないでしょうか?
・TAS「賃貸住宅市場レポート」
http://www.tas-japan.com/report/
こちらの特徴は毎月更新のレポートであるという点です。
データとして欠点もありますが、毎月のトレンド把握という意味では一定の利用価値がありそうです。
是非、ご活用ください。
次回は「TASデータの欠点とは?」という部分についてはお話させて頂きます。
TAS側は欠点についてむしろ妥当だと主張しておりますが、
そのあたりも含め3回程度にわけてブログを更新しようと思います。
本日も最後までお読みいただき誠にありがとうございました。