事業規模で物件を買い進めていくには?⑥
こんばんは。
ファミリーエージェントの堀内です。
事業規模で物件を買い進めて行くためには?シリーズ第6話です。
前回は新築・築浅物件を買ってしまうとバランスシート上で信用棄損を起こしやすく、
新築・築浅物件で資産を固めてしまうとほぼプロパーへの移行が難しくなるというお話をしました。
本日は実際にはどのようになるのかを具体例を用いてご説明させて頂こうと思います。
例えば、
Aさん:年収1000万 自己資金3000万 サラリーマン
購入物件:新築 10000万円 利回り7.5%(年収750万) 土地132㎡(40坪) 路線価15万/㎡ 実勢土地値70万/坪 建物延床211㎡ 木造
融資:1.975% 30年 フルローン
といった物件を買った場合、
単体の物件としては、
空室・運営費で20%程度のストレスをかけたとしても
600万(実質年間賃料)ー442万(返済額)=158万(キャッシュフロー)
と収支も比較的回る為、1棟単位で考えた場合悪くない投資のように思えます。
ですが、プロパーローン上での一般的な資産評価をした場合、
土地の価値は
(路線価ベース)
132㎡×15万=1980万
(実勢土地値ベース)
40坪×70万=2800万
建物は
(再調達価格ベース)
211㎡×14万(木造再調達価格)=2954万
合計銀行評価額
(路線価ベース)
4930万
(実勢土地値ベース)
5750万
となります。
その為、
銀行からみたこの方の評価としては、
PL上
年収1000万
アパート収入(CF) 158万
合計1158万
B/S上
金融資産3000万
物件評価5750万(実勢ベース)
借り入れ10000万
合計▲1250万
となります。
P/L上、収支はプラスになりますが、
B/S上、信用棄損を起こしている為、次に買うためには、この乖離分も埋められるほどの資産性の物件を買うか1250万円以上の資産を作らないと購入が難しくなります。
おわかりいただけましたでしょうか?
それでは、次回の本シリーズはいよいよ
「じゃあ、どんな物件をどんな買い方で購入すれば事業規模にもっていけるのか」
について書かせて頂こうと思いますが、
ちょうどひと段落つきましたので、次回の記事は他の事をなにか書こうかと思います。
本日も最後までお読みいただき誠にありがとうございました。