浄化槽の物件は要注意⁉メンテナンス費用が、、
ファミリーエージェントの村田です。
弊社が取り扱うエリアでも、下水管が前面に来ていない(又は建築当時来ていなかった)為、現在も「浄化槽」で汚水・雑排水を処理している物件も少なくありません。
浄化槽というだけで物件を敬遠する方も中にはいらっしゃいますが、理由としては1番に『コスト』の面が大きく、なんとなく『衛生』面も不安という方が多いのではないでしょうか。
衛生面については、平成13年度の浄化槽法の改定により、新規に浄化槽を設置する場合は、家庭から出る「生活排水(=し尿と台所、お風呂、洗濯等の雑排水を合わせたもの)」のすべてを浄化できる『合併処理浄化槽』のみとなり、以前に比べ大きく環境が改善されているようです。
※使用している浄化槽が単独の場合は、合併へ切り替えるように努めなければならないようです。
収支に関わる『コスト』面に関しては、下水道を使用している物件よりも不利になりそうです。
浄化槽の場合は定期的な『保守点検・清掃』が法律で義務付けられており、
規模にもよりますが、毎年『5万円前後』のコストが最低限かかります。
また、浄化槽は30年~40年程が耐用年数とされており、ブロワーなどの機器設備は7年~15年が耐用年数とされているため、 設置後30年以上経過している物件の場合はより注意が必要となります。
新設の場合、公共下水道設置の事業が進められていない地域に限り、一部行政からの補助金はあるものの、5人槽のものでも60万円前後の費用が発生するため、規模の小さい物件の場合は収支を圧迫する大きなコストとなってしまいます。
ランニングでかかる費用や浄化槽・設備機器の故障によるコストを考えると、下水道を利用している物件の方が有利なのは確かかと思います。
その為「浄化槽」の物件でも、下水管の敷地内への引き込みが可能であれば、購入の段階で収支に織り込んで考え、 想定する保有期間で浄化槽の「ランニングコスト」の方が安く済むのか、あるいは下水への「切り替え工事」の方が安く済むのかを購入時に検討してみると良さそうです。