表面利回り、融資金利を気にしすぎてないですか
10年ほど前から東京圏中古一棟収益物件の取引をしていますが
物件の利回りや融資条件に関しては10年前から現在にかけて変動はあるものの
一定のラインを保っているのが現状です。
物件の利回りでは当時11%だったものが少し前は10%前後、現在は10%後半
融資条件に関しては当時MAX90%だった金融機関が少し前は100%、現在は90%前後 と物件の基本スペックを守っていればそれほど大きな変動は起こっていません。
ところが所有後、5年・10年期間が経過することで「賃料が大きく下落」してしまったり「残存期間が無くなる」ことで今後の融資期間に影響が出てきてしまう物件の場合は売却時に大きく価格変動してしまっているのが実態です。
要は、5年後10年後を見据えて売却価格が変動しない物件を手にすることで安全で確実な資産形成を行う事ができるわけです。
では、価格変動が起こりにくい物件とはどのような物件かと言うと
「物件価格に対して土地値の割合が高い物件」や「底値賃料で稼働しており、今後もほとんど変動が無いであろう物件」です。
それこそが【 築古アパート 】となるわけです。
逆に、将来的に売却価格が下がってしまう可能性が極めて高い物件は
「売価に対して土地値割合が低い物件」「特に新築で今後の賃料下落の可能性が高い物件」となります。
もちろん上記の物件が全て該当するかと言えば、売却時の融資情勢やキャップレート、たまたま買い手が付くなど
うまく行けば損なく出口を取る事もできる可能性はあるものの、大きな借入をおこし、長期間時間をかけて運用しその微かな望みに賭けてわざわざ不動産投資をする必要はないでしょう。
正しい不動産投資における物件スペックさえ守っていれば、多少の利回りの違いや、金利の違いは然程影響はありません。
実際、利回りに関しては物件によっては多少の工夫で運用中、賃料を上げていくことも可能ですし金利に関してはある程度返済が進んでしまえば「借換」の選択肢もあります。
物件を買い進めるうえで、土地値・賃料をしっかり見ておけば、多少の表面利回りや借入金利の違いは誤差に過ぎません。
もちろん、良い条件の物件、良い融資条件に越したことはありませんが
それ以上に現状自身でできることから確実な不動産投資を心がけたほうが良いかと思います。