確定申告時にご注意ください
もうすぐ確定申告の時期となりますが、
昨年不動産を購入された方は、
あらたに減価償却の計上を行われるかと存じます。
耐用年数を記載し、その年数に合わせた償却率で
減価償却費を計上することになります。
中古物件の耐用年数の計算方法については下記となります。
法定耐用年数内:法定耐用年数 - 経過年数 + 経過年数 × 20%
法定耐用年数外:法定耐用年数× 20%
そのため、例えば築23年の木造でしたら、
22年(法定耐用年数) × 20% =4.4となり、端数を切り捨て4年となります。
ここで仮に耐用年数欄を税理士が誤って22年と記載した場合は
償却率が下がり、減価償却費が小さくなってしまうかと存じます。
つまり、納税額が増える結果となります。
こういった納税額が本来よりも多かった場合、
通常ですと「更正の請求」ができるように思えますが、
本件については是正の請求ができません。
中古物件の耐用年数については、
減価償却資産の耐用年数等に関する省令第3条より、
中古資産の耐用年数の特例を利用しております。
その特例においては、当初申告要件が重要となりますので、
法人であれ個人であれ、更正の請求ができないということになります。
※何名かの税理士に確認したところ、見解が違うこともあったので
気になる方は身近な税理士へご確認ください
実際に、弊社のお客様で税理士が誤って法定耐用年数を記載してしまい、
中古物件の償却メリットをとれなかったケースがございますので、
確定申告の際には、ご自身でもご確認されることをおすすめいたします。
皆様の一助になれば幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。