不動産投資でワンルームマンションを選ぶリスクとは?|一棟投資をおすすめする理由
目次
ワンルームマンション投資は一棟投資と比べて投資金額が抑えられ、初心者にも始めやすい点から注目されています。一方で、さまざまなリスクを知っておかなければ、不動産投資の失敗につながります。
本記事では不動産投資でワンルームマンションを選ぶリスクを紹介します。「ワンルームマンション投資を始めようとしている方」や「どの不動産に投資しようか迷っている方」はぜひ参考にしてみてください。
ワンルームマンション投資のリスクとは?
ワンルームマンション投資にはさまざまなリスクがあり、主に以下の通りです。
- 空室リスクが高い
- 赤字になりやすい
- 保険代わりにならない
- 節税効果が少ない
次の項目からはそれぞれのリスクについて詳しく解説します。
空室リスクが高い
ワンルームマンション投資は1室のみの運用であり、退去が発生すると家賃収入がゼロになってしまうため、他の不動産投資方法と比較して空室のリスクが高いといえます。
また、入居者がいなくても不動産を所有しているだけでランニングコストは発生し続けます。たとえば、管理費・修繕積立金やローン返済費用などは毎月支払わなければなりません。空室の場合は自己資金から捻出する必要が出てくるため負担が大きくなります。
赤字になりやすい
ワンルームマンション投資は一棟投資と比べて収益性が低い傾向があるため、都心にある好立地であっても赤字になりやすい傾向が続いています。
購入時から収益性が低く、収支が損益分岐点となるケースも珍しくありません。また、築年数が経過するにつれて家賃は下がっていくため、購入直後は損益分岐点か少し黒字のキャッシュフローでも時間の経過とともに赤字に転じ、その後は悪化していく一方になります。とくに新築であれば家賃の下落率が激しく、10年間でピーク時から20%近く下がる場合もあります。
保険代わりにならない
不動産会社の担当者から「ワンルームマンション投資は保険代わりになる」というセールストークを受けるケースは少なくありません。さらに収益性が低い点に関しても「保険代わりになるから大丈夫」と言われることがあります。
具体的には「ローンを完済したら家賃収入が年金の足しになること」「売却すればまとまった資金が手元に残ること」を挙げて、保険代わりになる理由としているケースです。
しかし実態としては家賃収入があっても管理費などの支出で損益分岐点に近くなるケースや、空室が埋まらず赤字に陥るケースが多いです。売却する際も利回りを高く設定した金額でしか売却できず、購入時からの費用を累計すると長期間投資して最終的には赤字という結末も十分にあり得ます。
「保険代わり」という言葉をそのまま受け取るのは危険なので、十分に注意しましょう。
節税効果が少ない
ワンルームマンション投資では高い節税効果は見込めないため注意が必要です。
ワンルームマンションの多くはRC構造であるため減価償却期間が長く、1年あたりで経費計上できる減価償却費が少なくなります。また、年間所得900万円以下の場合は所得税率もそう高くないため、ワンルームマンション投資では節税効果がほとんど期待できないといえます。
不動産投資は節税対策として用いられる場合が多いですが、節税効果を受けるためにはある程度の条件があることをおさえておきましょう。
不動産投資においてリスクを回避するためのポイント・注意点
ワンルームマンション投資に限らず、不動産投資にはさまざまなリスクがあるため、以下のポイントを押さえておく必要があります。
- 入居の需要が高いエリアの物件を選択する
- 実質利回り・収支を把握する
- 将来家賃は下がる・金利は上がることを想定した計画にする
次の項目からは不動産投資を行う際のポイントや注意点について詳しく解説します。
入居の需要が高いエリアの物件を選択する
不動産投資において空室発生は大きなリスクです。そのため、賃貸需要が高いエリアを把握し、リスクを軽減する必要があります。
なかでも駅や商業施設をはじめとした生活利便施設が近くにあるエリアや、近隣に大学があるエリア、ビジネス街への通勤利便性が高いエリアは狙い目です。
賃貸需要が高いエリアの物件であれば入居者が退去しても次の入居希望者が集まりやすいほか、経年劣化による家賃下落のペースも緩やかになる傾向があります。
実質利回り・収支を把握する
不動産投資で失敗しないためには実質利回りと収支を把握し、運営のシミュレーションをしておきましょう。
実質利回りとは1年あたりの家賃収入から諸経費を引いた実質の収益が投資額に対して占める割合であり、計算式は以下の通りです。
実質利回り = (1年あたりの家賃収入 - 諸経費) ÷ (物件価格 + 購入時の諸経費) × 100
一方で、物件情報に記されている利回りのほとんどは、諸経費を考慮しない表面利回りであり、計算式は以下の通りです。
表面利回り = 1年あたりの家賃収入 ÷ 物件価格 × 100
シミュレーションの精度を高めるためには事前に検討物件のエリアの賃貸需要や家賃相場を調査し、現実的な想定家賃で割り出すことが大切です。
将来家賃は下がる・金利は上がることを想定した計画にする
不動産投資でのリスクをおさえるためには「将来家賃は下がり、金利は上がる」と想定しておきましょう。
収支シミュレーションを行う際に、家賃と金利がずっと変わらない前提で数字を設定してしまうと失敗してしまう可能性が高まります。シミュレーションの目安として、家賃は毎年1%程度下落すると想定しておきましょう。
また、現在の超低金利時代は長くは続かず、金利が上昇していくと仮定しておく必要があります。シミュレーションの方法としては、同じ融資金額・融資期間で金利のみ変化させた場合の返済額を算出し、どのくらいの金利上昇で損益分岐点を迎えるか把握しておくことも良いでしょう。
不動産営業マンの言葉をすべて鵜呑みにしない
不動産会社の営業マンの言葉をすべて鵜呑みにしてしまうと、不動産投資に失敗してしまうリスクが高まります。
不動産営業マンの中には物件を売ることを最優先に考え、十分な説明を怠る人もいます。なかには顧客が損をしかねない物件を提案する営業マンもいるほどです。メリットだけを伝えて、家賃下落や金利上昇等のリスクを説明しない場合は要注意といえます。
ワンルーム投資より一棟投資をおすすめする理由
初めて不動産投資を行うのであれば一棟投資がおすすめです。ワンルームマンション投資より一棟投資をおすすめする理由は以下の通りです。
- 収入がゼロになるリスクが低い
- 利回りが高い
- 事業規模を早く大きくできる
次の項目からは一棟投資がおすすめな理由を紹介していきます。
収入がゼロになるリスクが低い
ワンルームマンション投資は1室が空室になっただけで家賃収入がゼロになりますが、一棟投資は複数の部屋を保有するため、空室が1つ出ても家賃収入がゼロになる心配はありません。たとえば20室あるうちの1室が空室になっても、残りの19室から家賃収入を得られます。
一棟投資はワンルームマンション投資のように家賃収入が0か100かの2択にはならないため、収入が安定しやすいといえます。
利回りが高い
一棟投資はワンルームマンション投資よりも利回りが高い傾向があるため、効率よく家賃収入を得られます。首都圏の区分マンション・一棟アパート・一棟マンションの表面利回りはそれぞれ以下の通りです。
区分マンション(首都圏) | 6.65% |
一棟アパート(首都圏) | 7.55% |
一棟マンション(首都圏) | 6.94% |
出典:収益物件市場動向マンスリーレポート2023年3月期(不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家)
立地や築年数によって逆転することもあるため個別の判断が必要ですが、同じような立地・築年数の物件で比べると、一棟アパートのほうが区分マンションの一室より総投資額が大きいです。一棟アパートは購入できる人が少なくなる分需要と供給の関係で割安となり、利回りが高くなる傾向があります。
事業規模を早く大きくできる
事業規模を早く大きくできる点も、一棟投資をおすすめする理由の1つです。物件の規模が大きく多額の収入を得られるため投資効率が高く、短期間で多額の資金を得ることができます。
たとえば1室あたりの家賃が10万円として、20室規模の一棟マンションとワンルームマンションの家賃収入を比較してみましょう。
≪一棟マンションの1年あたりの家賃収入≫
10万円 × 20室 × 12ヶ月 = 2,400万円
≪ワンルームマンションの1年あたりの家賃収入≫。
10万円 × 1室 × 12ヶ月 = 120万円
前述したようにワンルームマンションより空室リスクも低いため、一棟投資は安定的に多額の収入を得られる可能性が高いといえます。
まとめ
ワンルームマンション投資は1室のみで行う不動産投資であるため、初期費用を抑えられる一方で、退去が発生すると収入がゼロになってしまうリスクがあります。
空室リスクを抑えて安定した収入を得るためには複数の個室を持つ一棟物件がおすすめです。一棟投資であれば退去が発生しても家賃収入はゼロにはならないため、非常に安定性が高いといえます。また、一棟物件はワンルームマンションよりも利回りが高い傾向にあるため、投資効率も高く、初心者におすすめです。
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