中古アパートの不動産取得税の計算方法とは?非課税になるケースも解説
目次
中古アパートを取得する際、1度だけ「不動産取得税」がかかります。しかし、普段はあまり見かけない税金であり、どのように計算すべきか、具体的にいくらになるのかイメージできない方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、中古アパートの不動産取得税の計算方法や具体的なシミュレーション、金額の目安、軽減措置の要件などについて詳しく解説します。不動産取得税がかからないケースなども紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
ファミリーアセットコンサルティングでは、アパート投資の専門家が、物件提案はもちろんのこと、税金や融資などもすべて含め、お客様それぞれに合った戦略や資産形成の方法を、無料でご提案します。ぜひお気軽にご相談ください。
中古アパートにおける不動産取得税の目安

不動産取得税の目安として、たとえば4,000万円の中古アパートを投資目的で購入した場合、63万円程度になります。ただし、これはあくまでも目安であり、実際には価格や軽減措置の有無以外にも、建物・土地の面積や地域など、さまざまな要因によって金額は大きく変動します。
また、例外的ではあるものの、軽減措置が適用されるケースもあります。具体的な計算式やシミュレーション例、軽減措置の要件などについては記事内で紹介しているため、こちらを参考に、自身の物件が実際いくらになるか確認しましょう。
不動産取得税以外にかかる税金の種類や金額の目安に関しては、次の記事でも詳しく紹介しているため、気になる方はぜひ参考にしてください。
中古アパートの不動産取得税計算方法

不動産取得税の計算式について詳しく解説します。建物と土地では多少計算方法が異なるため、基本の考え方を紹介してから建物・土地それぞれの計算式を紹介します。
不動産取得税の基本的な計算方法
不動産取得税の基本的な計算方法は次のとおりです。
| 不動産取得税 = 固定資産税評価額 × 標準税率 |
固定資産税評価額とは、固定資産税を決めるため、土地・建物がある市町村が個別に決定している評価額のことです。所有者に対して毎年送られる、固定資産税の納税通知書の中にある課税明細書に掲載されています。納税通知書がない場合は、土地・建物がある役所で閲覧できる固定資産課税台帳でも確認可能です。
土地の固定資産税評価額は国土交通省が公表する「公示地価」の約70%、建物の固定資産税評価額は、建築費の50~70%程度で算出されるのが一般的で、3年に1度見直されます。標準税率は土地・建物どちらも基本は4%ですが、2027年3月31日までに取得された住宅用の土地・建物は軽減措置により3%で計算されます。
建物と土地の不動産取得税計算方法
建物と土地の不動産取得税計算式は次のとおりです。
| 建物の不動産取得税 = 建物の固定資産税評価額 × 3% 土地の不動産取得税 = 土地の固定資産税評価額 × 1/2 × 3% |
それぞれの合計金額を支払います。土地の不動産取得税に1/2がかけられているのは、2027年3月31日までに取得された、住宅用の土地に適用される軽減措置です。
ファミリーアセットコンサルティングでは、アパート投資の専門家が、物件提案はもちろんのこと、税金や融資などもすべて含め、お客様それぞれに合った戦略や資産形成の方法を、無料でご提案します。ぜひお気軽にご相談ください。
中古アパートにおける不動産取得税の軽減措置

上記の「3%まで引き下げ」「土地の評価額1/2」以外にも、中古の物件を購入する際の不動産取得税に適用できる軽減措置自体は存在します。しかし、結論からいえば投資目的で購入する中古アパートにおいて適用されるケースはとても少なく、もし適用できたとしても範囲は非常に限定的です。
なぜなら、軽減措置を受けられるのは「自分が住むために取得した住宅」だからです。軽減措置を受けられる具体的な「建物」の要件は次のとおりです。
- 自分が住むために取得した住宅であること
- 課税床面積が50㎡以上240㎡以下
- 次のうちどちらかを満たすこと
・1982年1月1日以降に建築された住宅であること
・1982年1月1日以前に建築された住宅で、新耐震基準を満たすと証明できること
※参照:東京都「不動産取得税」
そのため、中古アパートが完全な投資物件である場合、軽減措置は受けられません。購入したアパートに本人が居住するなど、要件を満たせば軽減措置を受けられるケースもわずかながらありますが、この場合軽減措置の対象となるのは本人が居住している区画部分のみです。
たとえば、本人の居住している区画の面積が建物全体の課税面積のうち、10%程度だった場合、軽減措置の対象になるのもこの10%部分だけになります。そのため、この軽減措置を適用できたとしても、減らせる税額は非常に小さなものになるでしょう。
中古の物件が建つ土地に関しても、軽減措置は存在しますが、土地の要件は次のようになっています。
- 土地に建つ住宅が上記の「建物」の要件を満たしていること
- 土地を先に取得した場合、1年以内にその土地の住宅を取得すること
- 住宅を先に取得した場合、1年以内に住宅の建つ土地を取得すること
※参照:東京都「不動産取得税」
つまり中古住宅が要件を満たしていないと、土地も軽減措置を受けられません。そのため、建物同様、軽減措置を受けられる可能性は非常に低いと考えましょう。
中古アパートの不動産取得税計算シミュレーション

では実際どのように計算を行うのか、計算シミュレーションを行ってみましょう。建物・土地の条件は次のとおりです。
【計算シミュレーションの条件】
- 土地・建物それぞれ2,000万円、合計購入価格4,000万円
- 建物の固定資産税評価額1,400万円
- 土地の固定資産税評価額1,400万円
今回は購入価格の70%をそれぞれ固定資産税評価額として算出しましたが、実際に計算する際は課税明細書や固定資産課税台帳などで直接確認しましょう。上記の物件を投資用として購入した場合(住宅用の軽減措置適用なし)、不動産取得税は次のように計算します。
【建物の不動産取得税】
| 建物の不動産取得税 = 建物の固定資産税評価額 × 3% = 1,400万円 × 3% = 42万円 |
【土地の不動産取得税】
| 土地の不動産取得税 = 土地の固定資産税評価額 × 1/2 × 3% = 1,400万円 × 1/2 × 3% = 21万円 |
不動産取得税は42万円 + 21万円で合計63万円になります。
ファミリーアセットコンサルティングでは、アパート投資の専門家が、物件提案はもちろんのこと、税金や融資などもすべて含め、お客様それぞれに合った戦略や資産形成の方法を、無料でご提案します。ぜひお気軽にご相談ください。
中古アパートで不動産取得税がかからないケース

中古アパートを取得する際、そもそも不動産取得税がかからないケースもあります。主なケースは次のとおりです。
- 不動産を相続した場合
- 固定資産税評価額が一定金額未満の場合
それぞれ詳しく解説します。
不動産を相続した場合
中古アパートやその土地を相続で取得した場合、不動産取得税はかかりません。ただし、前の所有者が存命中に贈与された場合は、課税対象となるため注意が必要です。また、遺言によって相続した場合、「包括遺贈」は非課税、「特定遺贈」は課税など遺言のタイプによって異なります。それぞれの違いは次のとおりです。
- 包括遺贈:「私の財産の1/3を相続させる」など、割合を示すタイプ
- 特定遺贈:「私の〇〇アパートを相続させる」など、財産自体を指定するタイプ
なお、「私が死んだら中古アパートをあなたに贈与します」といった死因贈与によって取得する場合も、課税対象になるため注意しましょう。
固定資産税評価額が一定金額未満の場合
取得した不動産の固定資産税評価額が次のいずれかに該当する場合、不動産取得税はかかりません。
- 土地:10万円未満
- 建物(新築・増築・改築):1戸当たり23万円未満
- 建物(売買・交換・贈与など):1戸当たり12万円未満
ただし、次に当てはまる場合は、まとめて一つの取得とみなされるため注意が必要です。
- 土地を取得した日から、1年以内に隣接する土地を取得した場合
- 家屋を取得した日から、1年以内にその家屋と一構となるべき家屋を取得した場合
※参照:東京都「不動産取得税」
「その家屋と一構となるべき家屋」とは、たとえば物置・車庫・納屋など、自宅といったメインの家屋に対して補助的に使われる建物のことです。
不動産取得税の申告・納付方法

不動産取得税は、原則として60日以内に取得した不動産の所在地を管轄する都道府県税事務所に申告する必要があります。そこで最後に不動産取得税の申告・納付方法を紹介します。軽減措置を受けるために必要な書類や、軽減措置の申告を忘れた場合に還付を受ける方法も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
不動産取得税の申告方法
中古アパートを取得する際は、原則として60日以内に不動産取得税の申告が必要ですが、不動産の取得から30日以内に登記申請を行った場合、申告は不要になります。
ただし、自治体によっても異なるケースがあるため、管轄の都道府県税事務所のホームページなどで確認するのがおすすめです。なお、軽減措置を受ける場合は必ず申告が必要になります。次のような書類をそろえ、都道府県税事務所に申告しましょう。
- 不動産取得税申告書
- 不動産売買契約書
- 最終代金領収書
- 登記事項証明書
- 住民票
- 賃貸併用住宅などの場合は平面図
- 新耐震基準の適合を証明する書類(1981年12月31日以前に新築された場合) など
新耐震基準の適合を証明する書類は、次のいずれかを用意しましょう。
- 耐震基準適合証明書
- 建設住宅性能評価書のコピー
- 既存住宅売買瑕疵担保責任保険の保険付保証明書
不動産取得税の納付方法
不動産を取得してからおおむね3~6か月後(自治体によっては1年近くかかるケースもある)に納税通知書が届くため、支払いを行います。中古アパートの不動産取得税は数十万円~数百万円になるケースも多々あるため、計画的に資金を用意するのが重要です。
納付方法は自治体によってさまざまで、現金以外にも銀行やコンビニ、クレカ決済、スマホ決済などに対応している場合もあります。納付方法によっては大きなポイントが獲得できるため、事前に納付方法を確認しておくのがおすすめです。
軽減措置の申請を忘れても還付が受けられる
もし軽減措置の申請を忘れ、不動産取得税を多く支払いすぎても、還付が受けられます。還付を受けたい場合は、次のような必要書類を用意し、管轄の都道府県税事務所に提出しましょう。
- 不動産取得税減額申請書
- 不動産取得税納税通知書
- 不動産売買契約書
- 住民票 など
ただし、必要な書類は物件や軽減措置の内容などによって異なるため、事前に都道府県税事務所などへ相談するのがおすすめです。
まとめ

中古アパートの不動産取得税の計算方法や具体的なシミュレーション、不動産取得税がかからないケース、申告方法などについて解説しました。不動産取得税は、高額になりやすいうえ、土地・建物の評価額や面積などさまざまな要因で変動するものです。そのため、固定資産評価額などをしっかりチェックし、正確な金額を計算して支払いに備えましょう。
ファミリーアセットコンサルティングでは、アパート投資の専門家が「物件」「税金」を絡めた、多角的な目線でお客様の資産形成について、無料でじっくりアドバイスいたします。アパートの経営について悩みを抱えている方は、ぜひ気軽にご相談ください。