不動産投資は詐欺が多い?巧妙な手口や騙されないための手法を徹底解説
目次
残念ながら、不動産投資に関連した詐欺は現実に発生しています。被害に遭わないためには、どのような手口があるのかを知っておくことが大切です。 この記事では、不動産投資で多い詐欺の他、詐欺に近い手口についても解説します。また、詐欺に遭わないための方法や、万が一騙されてしまった場合の対処法をまとめました。
不動産投資詐欺でよくある10の手口
不動産投資における詐欺の手口はさまざまであり、巧妙です。ここでは、不動産投資の詐欺でよく見られる10の手口の特徴と対策を解説します。
- 手付金詐欺:手付金をだまし取られる
- 地面師詐欺:不動産の所有者になりすます
- 二重譲渡詐欺:購入した物件が他人の物になる
- 二重売買契約:「売買価格が違う」契約書2通に押印させられる
- デート商法:恋愛感情を利用して投資を持ちかけられる
- 書類改ざん:融資を受けるために属性を偽られる
- 満室詐欺:優良物件に見せかけられる
- 囲い込み詐欺:売却物件の情報を公開してくれない
- 一法人一物件スキーム:金融機関を欺き複数の融資を受ける
- 海外不動産投資詐欺:実在しない物件だった
1.手付金詐欺:手付金をだまし取られる
手付金詐欺とは、手付金をだまし取る詐欺です。主な手口としては2つのパターンがあります。
売買契約後に音信不通になる
売主を名乗る不動産会社が買主に物件を紹介し、売買契約を締結して手付金を受け取った後に連絡がつかなくなるパターンです。手付金の相場は販売価格の5~10%ですが、手付詐欺の場合はそれ以上の金額を要求されることが多いようです。
不良物件を優良物件だと偽る
不動産会社が条件の良くない物件を優良物件として紹介し、手付金を得ようとするパターンです。「格安で良い物件があります」など甘い言葉で誘惑した上で、「人気物件なので手付金を支払って押さえといたほうがいいですよ」などと焦らせてきます。手付金を支払った後で不良物件だと知り、売買契約を解除しても売主側が手付金を返還してくれません。
このような詐欺に遭わないためには、「手付金の金額が相場より高くないか」「相手の言動に不自然な点がないか」といった点を冷静に見極めることが重要です。
2.地面師詐欺:不動産の所有者になりすます
地面師詐欺とは、不動産の所有者になりすました人間が、実際には所有していない不動産を売ると持ちかける詐欺のことです。
地面師詐欺は、すぐに見破られないように、偽の所有者としての身分証や権利証の偽造を行います。そのため、不動産会社や司法書士など不動産のプロでもだまされてしまうケースがあります。近年の例では、2017年、大手不動産会社の積水ハウスが55億円以上の地面師詐欺被害を受けました。
地面師詐欺が巧妙なのは、決済から詐欺発覚までのタイムラグを利用している点です。不動産取引の決済が行われ、所有権移転手続きが終わった後でも、詐欺であれば登記は却下されます。しかし、却下されるまで数日間のタイムラグが発生します。詐欺師は、この発覚するまでの数日間を利用して逃亡を図ります。
地面師詐欺は、偽の売主や代理人、仲介会社、司法書士などがグループで行動することがほとんどです。売主の本人確認だけでなく、仲介に関わる会社、司法書士が正式な登録がなされているか、資格を持っているかを確認することが重要です。
3.二重譲渡詐欺:購入した物件が他人の物になる
不動産投資における二重譲渡詐欺は、同じ不動産を複数の購入者に同時に売却する詐欺手法です。売り手が複数の契約を結び、それぞれの購入者からお金を受け取るものの、不動産は一つしかないため、購入者全員が権利を主張することになります。法的には早く登記を済ませた者が権利を保有できることから、購入した物件が他人の物になると大きな損失を被ります。
二重譲渡詐欺は、売り手・登記簿謄本に記載されている所有者双方がグルになっているケースもあります。したがって、信頼できる不動産業者を選ぶことがリスク回避に最適です。
4.二重売買契約:「売買価格が違う」契約書2通に押印させられる
二重売買契約は、異なる売買価格が記載された2通の契約書に購入者の押印を求める詐欺手法です。例えば詐欺師は、実際の契約書では8,000万円の物件を、金融機関向けには1億円と記載した契約書を用意します。これに押印させることで、金融機関から多額の融資を引き出すことが狙いです。
書類の偽造自体も問題ですが、知らずとはいえ、詐欺行為に加担することも問題です。金融機関が偽造に気が付くと一括返済を求められる可能性があります。契約書の内容は慎重に確認し、異なる金額の契約書に押印を求められた場合は拒否しましょう。
5.デート商法:恋愛感情を利用して投資を持ちかけられる
マッチングアプリや婚活サイトを利用した詐欺も存在します。まじめに恋愛しているふりをし、「二人の将来のため」という名目でマンションなどの投資用物件の購入を持ちかけます。恋愛感情を利用して冷静な判断をさせない点や、断りにくい状況に追い込む点が特徴です。このような詐欺は、デート商法ともいわれています。
男女を問わず、恋愛相手から投資の話が出てきた場合は冷静になりましょう。不自然な点がある場合はもちろん、持ちかけられた投資話は慎重になることが重要です。
6.書類改ざん:融資を受けるために属性を偽られる
悪質な不動産会社から、融資を受けるための書類改ざんを持ちかけられるケースもあります。不動産投資は、金融機関からの融資を受けて不動産を購入する形が一般的です。この過程で、年収を実際よりも高くしたり、勤務先を有名な企業にしたり、源泉徴収票を偽造したりする事件が起こっています。
投資家の「なるべく有利な条件で融資を受けたい」という気持ちが悪用され、いつの間にか詐欺の片棒を担がされてしまいます。立派な詐称行為にあたるため、文書偽造の罪に問われるだけでなく、金融機関にばれた場合は一括返済を求められる可能性もあります。不動産会社の口車には乗らないようにしましょう。
7.満室詐欺:優良物件に見せかけられる
不動産投資において、満室稼働中のアパートやマンションなどの物件は非常に魅力的です。購入後すぐに満室の家賃収入を見込めるだけでなく、エリアや物件の条件に賃貸需要があることの証明になるためです。
このような投資家心理を利用するのが、満室を偽装する詐欺です。悪質な不動産会社は自身の関係者を入居させ、満室であること、高い賃料で高利回りが見込めることをアピールします。売買成立後、偽の入居者は次々に退去していきます。
実際に入居者がいるため、一見して詐欺とは分からないのが厄介な特徴です。有効な対策としては、事前に入居者の入居時期を確認することです。直近で不自然な入居が集中していれば、詐欺である可能性を疑いましょう。
8.囲い込み詐欺:売却物件の情報を公開してくれない
不動産会社の仲介には、不動産の売主側あるいは買主側のどちらか一方の仲介を行う「片手取引」と、売主と買主双方の仲介を行う「両手取引」があります。不動産会社は、売主と買主双方から仲介手数料を受け取れる両手取引を好みます。両手取引自体は合法的なものです。
そこで「囲い込み」という行動に出る不動産会社が出てきます。囲い込みとは、売却を依頼された物件を意図して他社に紹介せず、自社でその物件を買主を見つけ、売却も購入も自社で成約させようとすることです。
物件の囲い込み自体は売主に承諾を得ていれば宅建業法違反ではないとされています。しかし、専任媒介契約や専属専任媒介契約で、レインズへの登録をしない、または遅い場合は違反につながることもあります。
囲い込みを防止するためには、実積があり信頼できる不動産会社に依頼することはもちろん、媒介契約を結ぶ前に「両手仲介」に限らず契約をしてもらえるかを確認をしてみるとよいでしょう。
9.一法人一物件スキーム:金融機関を欺き複数の融資を受ける
物件を購入するたびに法人を設立し、複数の法人が存在することを隠して新たな法人名義で融資審査を受けることを「一法人一物件スキーム」と呼びます。個人の信用情報が法人の連帯保証人として登録されないことを利用し、他の法人での融資状況を隠すことが狙いです。
金融機関が事実を把握した場合、一括返済を求めたり、融資を停止したりする危険性がある他、詐欺罪として刑事告訴されるリスクもありします。マイナンバー制度や金融機関同士のデータ連携が進んでいる昨今、法人情報の隠蔽はますます困難になっています。このような提案を持ちかけられても拒絶しましょう。
10.海外不動産投資詐欺:実在しない物件だった
海外不動産投資詐欺にはさまざまな手法がありますが、よくあるのは実在しない物件や未完成のプロジェクトへの投資詐欺です。インターネットや広告で魅力的に見える物件情報が、実際とはまるで異なる場合もよく耳にします。また、不正な不動産仲介業者が頭金や手数料を騙し取ることもあります。
海外の不動産に投資する際には、以下の点に注意しましょう。
- 信頼できる不動産エージェントや弁護士に相談し、物件の詳細な調査を行う
- 建設会社等にも連絡し、プロジェクトの信頼性を念入りに調べる
- 現地を訪れて自分の目で確認する
不動産投資詐欺に共通する不動産会社の特徴
不動産投資の詐欺に遭わないためには、怪しい不動産会社を避けるのが一番です。ここでは、詐欺を働く可能性のある不動産会社の特徴を紹介します。以下のケースに当てはまる場合は要注意です。
- 絶対に利益が出るという
- サブリース契約で確実に将来の利益を約束する
- デメリットやリスクまで説明しない
- 質問をごまかす・はぐらかす
- 事務所を所有していない
絶対に利益が出るという
不動産投資に限らず、投資には相応のリスクが必ずあります。不動産投資であれば、「空室のリスク」「老朽化リスク」地震等の「災害リスク」などをゼロにはできません。そのため「絶対に儲かる」「必ず利益が出る」と断言する不動産会社は、その時点で疑ってよいでしょう。
サブリース契約で確実に将来の利益を約束する
サブリース契約とは、管理会社が不動産オーナーから不動産を一括で借り上げ、転貸する契約のことです。サブリース契約は入居状況にかかわらず、毎月一定額の賃料を得られるのが特徴です。空室リスクに悩むことがなくなるため、一定の需要があります。
ただし、将来にわたって永遠に賃料を保証する契約ではありません。契約の見直しは定期的に行われ、希望の額より下がることもあれば、契約自体を打ち切られることもあります。このような点をきちんと説明せず、「絶対に安心です!」などとアピールする会社は信用してはいけません。
デメリットやリスクまで説明しない
リスクやデメリットまで説明してくれない不動産会社には注意が必要です。
(購入後のトラブル例)
- 騒音や振動といった環境的問題が絶えない
- 自殺や事件、事故があったことが分かり、賃料を大幅に下げなければならない
- 再建築不可や建ぺい率、容積率違反の物件で法的に問題がある
このような物件では入居者を見つけるのが難しいでしょう。また、お金をかけても解決しない問題もあります。不動産会社や売り主が欠陥に気付いていない場合もあるため、重要事項説明書や物件状況報告書に記載がなくても、リスクやデメリットの有無を確認することが大切です。
質問をごまかす・はぐらかす
不動産投資では大きな金額が動きます。事前の情報収集や相手方への交渉、契約締結を無事に終えなければいけません。パートナーとなる不動産会社の存在は非常に重要といえます。
こちらの疑問や不安に対してごまかすような回答をしたり、はぐらかしたり誠実さが感じられない場合は、別のパートナーを探すことをおすすめします。
事務所を所有していない
行政庁から宅建業免許を受けるためには、不動産業を独立して営業できるだけの事務所を構えていることが求められます。したがって、独立した事務所がない業者や、雑居ビルなどグレードの低い建物に事務所を構えている業者は注意したほうがよいでしょう。
事務所を持たない業者はすぐに姿を消す可能性があり、信頼性に欠けるといわざるを得ません。また、グレードの低い建物に事務所を構えていることが直ちに問題であるとは限りませんが、実績が乏しいことを示しているかもしれません。
一つの事務所を複数の会社で共有している場合や、独立性が認められないレンタルオフィスを使用している場合なども、宅建業免許の要件を満たしていない可能性があります。
「詐欺かも?」と疑いたい不動産会社の謳い文句リスト
次のようなセールストークを強く、ダイレクトに伝えてくる不動産会社に出会ったら、疑いを持って接することをおすすめします。
【怪しいセールストーク:節税できます!】
疑ったほうがよいポイント
- 不動産投資に節税効果があるのは確かだが、自身の年収や物件の種別によって効果を得られない場合もある
- 不動産投資に節税効果があるのは確かだが、自身の年収や物件の種別によって効果を得られない場合もある
- 節税を謳っているいるにもかかわらず、節税効果がないに等しいワンルームマンションを進めてくる場合は要注意
【怪しいセールストーク:年金代わりとして最適です!】
疑ったほうがよいポイント
- ローン支払い後も管理費等のランニングコストは必要で、家賃が全て収入にはならない
- ローン返済が終わる頃合いに築年数が経過したことによる修繕費用が増加する可能性もある
- 大規模修繕により修繕費の値上がりや一棟収益物件の場合は多額の費用が必要になる場合もある
【怪しいセールストーク:生命保険代わりにもなります!】
疑ったほうがよいポイント
- 月々の収支が赤字の物件にもかかわらず、生命保険代わりになることを強調して進めてくる場合は注意が必要
- 生命保険代わりになるのは、収益物件をローンを組んで購入する時に団体信用生命保険に加入するため
【怪しいセールストーク:この先値上がりします!】
疑ったほうがよいポイント
- 土地や物件の資産価値が上がることはあるが、断言できるものではない
- 資産価値が上がる物件は実際には非常に少ない
【怪しいセールストーク:クーリングオフもできます!】
疑ったほうがよいポイント
- クーリングオフが適用される条件として、「売主が宅建業者であること」と「説明を受けてから8日以内であること」がある
- とりあえず契約をさせてこようとする姿勢には注意が必要
【怪しいセールストーク:頭金ゼロでも問題ありません!】
疑ったほうがよいポイント
- 頭金を出さないのではなく、出せない人は不動産投資を考え直したほうがよい
- 頭金を用意できない人が大規模な投資をすると自己破産のリスクがある
- 給与収入に見合わない不動産を勧めてくる営業は顧客のことを親身に考えていない
【怪しいセールストーク:生命保険代わりにもなります!】
疑ったほうがよいポイント
- 月々の収支が赤字の物件にもかかわらず、生命保険代わりになることを強調して進めてくる場合は注意が必要
- 生命保険代わりになるのは、収益物件をローンを組んで購入する時に団体信用生命保険に加入するため
不動産投資で詐欺に遭った場合の代表的な相談先
万が一、不動産投資を通じて詐欺の被害に遭った場合でも、泣き寝入りする必要はありません。ここでは、解決のヒントやアドバイスをもらえる3つの相談先を紹介します。
- 法テラス
- 消費者庁 / 消費生活センター
- 宅地建物取引業保証協会
法テラス
法テラス(日本司法支援センター)は、国によって設立された法的なトラブルを解決するための総合案内所です。刑事・民事問わず、法的なトラブル解決のためのアドバイスや、どの相談窓口に相談するべきかといった情報提供を受けられます。
また、法テラスでは弁護士や司法書士への無料相談も受け付けています。ただし、収入や資産が一定以下であることが利用条件です。
(参考: 『日本司法支援センター|法テラス』)
消費者庁 / 消費生活センター
悪質商法や詐欺被害については、消費生活センターに問い合わせてみましょう。消費生活センターとは、消費者庁が所管する国民生活センターと連携して運営されている地方自治体の機関です。
消費者と事業者間のトラブル全般についての相談窓口となり、事業者との交渉方法や具体的なトラブルの解決方法についてアドバイスをくれます。
(参考: 『消費者庁|消費生活センター「消費者ホットライン」』)
宅地建物取引業保証協会
不動産会社による詐欺の被害にあった場合、宅地建物取引業保証協会に相談するとよいでしょう。詐欺を行った不動産会社が宅地建物取引業保証協会に所属していた場合、苦情の解決業務を行います。詐欺被害であると認められれば、一定額の弁済金が支払われる可能性があります。
(参考: 『公益社団法人 全国宅地建物取引業保証協会』)
不動産投資詐欺に遭わないためにできること
初心者や経験が浅い投資家が詐欺に遭わないためには、どのようにすればよいでしょうか。ここでは、少し意識を変えれば誰でもできる心構えや行動を紹介します。
営業トークを鵜呑みにしない
営業の言葉を鵜呑みにするのは危険です。もちろん、きちんと不動産投資のメリットやデメリットを説明し、相談者一人一人に合った投資物件を真摯に提案してくれる営業も多く存在します。
しかし、自身のノルマ達成を優先し、顧客の利益よりも自分または自社の利益を重視する営業がいるのも事実です。
甘い提案を受けても自身で調査を行い、全てを納得した上で購入を決めることが大切です。
不明点・疑問点は必ず解消する
不動産投資では専門用語も多く登場します。また、経験がないと想像がつかないことも出てくるでしょう。不明点や疑問点が生じたら必ず解消し、納得するまで話を進めないことが大切です。営業が信頼に足る人物であっても、理解が曖昧なことを宙ぶらりんにするのはおすすめしません。
誠実な営業であれば、顧客の質問に対して曖昧な回答はしないでしょう。反対に、特に根拠もなく「大丈夫です」などという担当者とは取引を避けたほうが無難です。
不動産投資の人脈を築く
同じ志の仲間や、すでに不動産投資で成功している人との人脈を築くことも大切です。例えば、ある投資案件について相談した際に、経験豊富な仲間から「それは詐欺かもしれない」「似たような経験がある」などと指摘してもらえるかもしれません。こうしたアドバイスは、一人で悩んでいるだけでは気付けないリスクを回避するために非常に役立つでしょう。
信頼できる不動産会社の特徴
不動産投資で詐欺に遭わないためには、信頼できる不動産会社を見極めることが重要です。詐欺の手口は年々巧妙化していますが、見るべきポイントはいくつかあります。ここでは、特に重要である3つのポイントを紹介します。
- 金融機関との取引が多数
- 売買実績が多い
- 売買だけでなく賃貸管理も行っている
金融機関との取引が多数
第三者である金融機関との取引が数多くあることは重要です。昨今は、一部の金融機関で取引する不動産業者を選別する動きもあります。
金融機関との取引実績が豊富な不動産会社は、融資面でも有利になり得ます。なぜなら、融資のスタンスは金融機関によって異なるためです。例えば新築物件への融資に積極的であったり、法定耐用年数を超過している物件でも良い条件での融資が組めたりと、本当にさまざまです。多くの金融機関とのパイプがあれば、融資の選択肢が広がります。
売買実績が多い
不動産会社の売買実績は、多いほうが信頼できる確率は高いといえます。多くの売買を手がけていることから経験値も豊富なため、不動産投資の成功率を上げるための適切なアドバイスが期待できます。
もちろん、売買実績が少ない会社が信用できないわけではありません。特別にその会社に依頼したい理由があれば別ですが、そうでない場合は、できるだけ売買実績の多い不動産会社を選ぶほうが無難でしょう。
売買だけでなく賃貸管理も行っている
不動産会社と一口にいっても、各社で業務範囲は異なります。売買専門、仲介専門、賃貸管理専門の会社もあれば、全ての業務に対応している不動産会社もあります。
購入の仲介から購入後の不動産の賃貸管理まで委託可能な会社であれば、入居募集業務、管理業務なども担当しているため、条件の悪い物件を紹介するリスクは低いといえます。なぜなら、自社で仲介を行った不動産に全く入居者がつかない場合、管理会社の責任として自分の首を自分で占めることになるためです。
また、通常業務として不動産管理も行っている会社は、不動産に関する知識や、中古物件の状態を見極める力に期待が持てます。中古物件の購入前には、賃貸管理者の目線でアドバイスをくれることも多いでしょう。
まとめ
不動産投資の詐欺の手口はさまざまあり、巧妙で厄介です。被害に遭わないために、また不動産投資の成功率を上げるためにも、信頼できる不動産会社を選ぶことが何よりも重要です。本記事が詐欺被害に遭わないための予備知識となり、信頼できる不動産会社を選ぶヒントになれば幸いです。