アパート経営の失敗例10選!借金による自己破産の実話や回避策を解説
アパートは建築や購入に多額の費用がかかり、費用をまかなうためにローンを活用するのも一般的です。そこには、さまざまなリスクが存在するため、これらを十分に理解しなければ投資に失敗することも考えられるでしょう。
そこで本記事では、アパート経営の失敗例について、考えられる10のケースを回避策とともに詳しく解説します。実際にあった事件や失敗しやすい人の特徴、失敗した場合の対処法などについて紹介しているため、気になる方はぜひ参考にしてください。
ファミリーアセットコンサルティングでは、アパート投資の専門家が、節税や融資、空室問題などもすべて含め、お客様それぞれに合った戦略や資産形成の方法を、無料でご提案します。ぜひお気軽にご相談ください。
目次
失敗例1:借入金が多すぎてお金が残らず大損

自己資金ゼロで7,000万円の中古アパートをフルローン購入した結果、満室でも手残りがほぼ消え、最終的に購入額を下回る価格で売却して損失を出した事例です。
| 【投資家プロフィール】 40代・栃木県在住・年収2,000万円・食品メーカー勤務 【物件概要】 エリア:東京都立川市 購入価格:7,000万円 築年数:20年 利回り:6% 戸数:6戸 |
オーナーは駅近で空室も少なく、長期的な利益が期待できそうな物件を見つけました。物件の価格は高額で、自己資金もほとんどありませんでしたが、全額借入金を使えば支払えると思い購入しました。しかし、毎月の返済額が高額になり、部屋が満室の状態でも、固定資産税や管理費、保険料といった費用を支払うとほぼ手元にお金が残らない状態になったそうです。
また数年すると、空室も度々出るようになり、一部屋空くだけでも赤字状態になってしまいました。経営を続けるうちに毎年赤字を出すようになり、泣く泣く物件を手放すことにしたそうです。しかし、売却しても購入したときの金額よりも少なく、結果的に大損となりました。
回避策:費用やリスクを考慮して収益性を考える
失敗を回避するには、事前にどの程度の収益が得られるかをしっかりシミュレーションするのが重要です。アパートの建築・購入の際に融資を受けるのは一般的であり、収益性を高めるのにも有効です。
しかし、その金額が高額になれば当然毎月の返済額は高くなり、得られる利益は少なくなります。特に、土地と建物をまとめて購入する場合は金額が高くなりやすいため注意が必要です。家賃収入とローンの返済額、毎月・毎年かかる費用、空室の発生リスクなども考慮したうえで、それでも毎月安定した収益が出せるかを事前に確認しましょう。
また、融資を受ける際は自己資金を用意するのが一般的であり、自己資金を入れることで借入額を減らせます。一方で、自己資金を増やしすぎると投資者の負担になり、レバレッジ効果(少ない自己資金で大きなリターンを目指す投資方法)も落ちるため、最適なバランスを考えましょう。
レバレッジ効果に関しては、次の記事でも詳しく紹介しているため、気になる方はぜひ参考にしてください。
ファミリーアセットコンサルティングは、融資と自己資金の割合をどの程度にすれば最も収益性を高められるか、細かいシミュレーションも無料で個別にお出しできます。また、40行以上の金融機関と取引があり、幅広い選択肢のなかから、希望にそった最適な融資のご提案ができますので、ぜひお気軽にご相談ください。
失敗例2:物件価格の安さにつられたが空室で赤字に

物件価格の安さにつられて購入したものの、空室が続いて家賃の値下げにせまられた結果、収益が予想の半分程度にしかならず、常時赤字状態になった失敗談です。
| 【投資家プロフィール】 30代・茨城県在住・年収900万円・小売店勤務 【物件概要】 エリア:埼玉県小鹿野町 購入価格:2,000万円 築年数:12年 利回り:9% 戸数:6戸 |
オーナーは、購入するアパートを探していたところ、2,000万円の物件を見つけました。築年数も比較的新しく、利回りもよかったため、優良物件と感じて購入しました。購入したタイミングでは、6戸のうち5戸が入居しており、一部屋空いているものの問題なく利益は出せたそうです。
しかし、購入後まもなく引っ越しシーズンを迎えたことで退去希望が重なり、もう2人がアパートを出て半分が空室になりました。オーナーはすぐに部屋は埋まるものと考えましたが、内見の希望者すら一向に現れず空室が埋まる気配はありませんでした。結局空室を埋めるために家賃の値下げを行うことになったそうです。値下げで空室は埋まったものの、収入は購入前に考えていた金額の半分程度にしかならず、常時赤字状態になったため、物件を売りに出しました。
回避策:賃貸需要リサーチや空室率の確認
アパート経営には空室リスクがあり、入居者が継続的に入らなければ赤字になるため賃貸需要は非常に重要です。この失敗は、事前に空室の状況や物件の立地をしっかり確認しなかったことが原因と考えられます。
たとえば、駅からの距離が遠い場合やバスの本数が少ない、周囲に商業施設が少ないといった状態では、住むのに不便なため、物件自体はよかったとしても入居者からは選ばれにくいでしょう。そのため、事前に駅からの距離や周辺の施設、バスや電車の本数などを確認し、住みやすい環境になっているか確認しましょう。また、物件の過去の空室状況などは、物件の資料から調べられるため、空室率を低い状態で維持できているかを確認するのもおすすめです。
失敗例3:サブリース契約の罠と賃料保証の真実

アパートの建築を行う際にサブリース契約を行った結果、5年後に大幅な家賃の値下げを要求され、手数料も多かったことで収益が手元に残らなくなった失敗例です。
| 【投資家プロフィール】 60代・神奈川県在住・年収1,200万円・総合商社勤務 【物件概要】 エリア:千葉県市原市 購入価格:1億2,000万円 築年数:0年(新築) 利回り:6% 戸数:6戸 |
オーナーは親が亡くなり、土地と実家を相続しましたが、自分が住む予定はなかったため、実家を取り壊して新しくアパートを建てることにしました。いくつか建築会社をあたってみたところ、会社がアパートを一括借り上げして又貸しする、いわゆるサブリース契約を提案されました。担当者から空室が出ても家賃が支払われ、家賃の金額も保証されると言われ、オーナーは空室リスクや家賃の下落リスクが減らせると喜んで契約したそうです。
しかし契約から5年経つと、築年数を理由にして、会社から家賃の大幅な値下げを要求されました。結果もともと利回りが低く、手数料も多く取られていたこともあって収支が悪化し、ほとんど手元に利益が残らなくなりました。今後も値下げ要求される可能性は高く、オーナーは不安が残っているそうです。
回避策:家賃の値下げや手数料も考慮する
回避策としては、家賃の値下げや手数料の支払いも考慮したうえで、長期的な利益を出せるか検討するのがおすすめです。サブリース契約では、「30年家賃保証」などと宣伝し、30年間丸々安定した家賃収入が得られるように見せるケースがあります。
しかし、実際には5年や10年単位で、空室や老朽化などの状態を見て業者とオーナーが協議のうえ家賃を変えられる契約になっているのがほとんどです。長く経営を続けていくなかで家賃が値下げされ、収益が下がるケースも少なくありません。
また、サブリース契約は手数料が比較的多く、家賃収入から10~20%を手数料として引かれた額が入金されるため、手元に残る収益も少なくなります。そのため、手数料を差し引いていくらになるかや、家賃の値下げもシミュレーションするのが重要です。
サブリース契約に関しては、次の記事でも詳しく紹介しているため、気になる方はぜひ参考にしてください。
失敗例4:高い利回りだけを見て大赤字

利回りの高さだけを見て中古アパートを購入したものの、購入後次々と修繕費が発生し、空室もあったことで大赤字になった失敗談です。
| 【投資家プロフィール】 40代・山梨県在住・年収900万円・システム開発会社勤務 【物件概要】 エリア:東京都小平市 購入価格:3,000万円 築年数:30年 利回り:11% 戸数:9戸 |
オーナーは投資目的で中古アパートを購入するため、物件を探していたところ、利回りが非常に高く、物件の価格も手頃な物件を見つけました。立地もよく、空室は多少あったものの利回りが高く収益も出せそうだったため購入しました。
しかし、購入後実際に物件を見ると壁や内装はボロボロの状態だったそうです。また、経営をはじめてすぐ大型の設備が故障し、入れ替えで大きな出費が出ました。その後も継続的に何度も修繕や設備の入れ替えが必要になり、度々空室が発生したこともあって、結局大赤字になってしまいました。
回避策:築古物件は修繕費や空室リスクに注意する
回避策としては、修繕費や空室リスクも十分に考えたうえで、慎重に物件を選ぶことが重要です。投資物件で紹介されている利回りは、基本的に表面利回りと呼ばれているもので、次のように計算されます。
| 表面利回り(%)= 家賃収入(年間)÷ 物件価格 × 100 |
ただし、家賃収入は満室時の計算であり、修繕費といった費用は一切含まれていないため注意が必要です。アパートは築年数が古くなると物件価格が下がる一方で、家賃収入はあまり下がらないため、必然的に利回りは高くなりやすいのが特徴です。
しかし、年間でかかる費用などもふまえた実質利回りで考えると、%は大きく下がります。また、築古物件は、新築・築浅物件よりも入居者に選ばれにくいため、空室も増えやすい傾向にあるため注意が必要です。収支計画では、修繕費も多めに入れることを考えたうえで、安定した収益が期待できるか確認するとよいでしょう。
中古アパートの利回りに関しては、次の記事でも詳しく紹介しているため、気になる方はぜひ参考にしてください。
失敗例5:安易な追加投資で借金は増え、空室は埋まらず

安易な考えによってリフォームを行い、費用を補うために融資まで受けたものの、目的だった空室も埋められず大赤字になった失敗談です。
| 【投資家プロフィール】 30代・東京都在住・年収800万円・化学メーカー勤務 【物件概要】 エリア:千葉県船橋市 購入価格:3,000万円 築年数:40年 利回り:10% 戸数:4戸 |
オーナーは物件を探していたところ、価格が安くて利回りが高い、築年数の古い物件を見つけました。物件を下見すると、確かに設備が非常に古く壁や屋根もボロボロで、空室も目立っていました。
一方で立地はよく、長期的な賃貸需要も期待できそうだったので、空室対策としてリフォームを行うことにしたそうです。施工会社に相談すると、耐震工事も必要だとわかり、予想以上の費用がかかりましたが、それでも空室が埋まれば収益は出せるため、物件の購入価格とあわせて融資を受けました。しかし、実際にリフォームをして見た目も内装もきれいにしましたが、なぜか空室は埋まらず、部屋の半分は常に空室の状態になったため、大赤字となりました。
回避策:ターゲット層や需要を考えリフォームする
築古物件をリフォーム・リノベーションして価値を高め、空室を減らすのは実際に有効な対策の一つです。しかし、何も考えず豪華な設備にすればいいわけではありません。基本的には、建物のある地域のターゲット層や賃貸ニーズを調査し、これを反映させるのが大切です。
たとえば、単身者が多い地域の物件に食洗機を導入すると、設備は豪華になるものの、その分家賃が上がるため、割に合わないと判断されて入居の候補からは外れやすくなります。逆にファミリー層の多い物件では家賃が上がったとしても、食洗機は需要が高いため選ばれやすくなるなど、ニーズによっても適した設備は変わります。
また、デザイン性を高めるためにクロスを柄物にするなどもおすすめできません。柄物は人によって好みがわかれ、部屋のコーディネートもしにくくなります。リフォームを行う場合は、なるべく幅広い人に好まれるよう、シンプルなものにするとよいでしょう。
失敗例6:節税目的で経営を行い失敗

相続を考えるようになり、節税目的で気軽にアパート経営を行った結果、収益がマイナスになって資産を減らしてしまった失敗談です。
| 【投資家プロフィール】 80代・千葉県在住・年収800万円・資産運用と年金で生活 【物件概要】 エリア:東京都三鷹市 購入価格:1億2,000万円 築年数:0年(新築) 利回り:4% 戸数:4戸 |
オーナーは病気がちになってきたことで、相続について考えるようになり、知り合いの不動産会社に相談したところ、アパートを建てると相続税も所得税も減らせると聞きました。相続を考えるうえで相続税が大きなネックであったため、オーナーは子どもたちの負担を減らせるならと思い、利益はあまり考えず、土地を購入してアパートを建てました。
アパートを建てた当初は多少の利益を出せており、所得税も減らせていましたが、5年も経つと空室が目立ちはじめ、家賃が下がってきたことで利益がマイナスになったそうです。結果マイナス分を手持ちの資産から補填するようになったことで、結局相続する資産を減らす結果になりました。
回避策:事前に必ず収益のシミュレーションを行う
回避策としては、必ず事前にどの程度の収益が出るかをシミュレーションし、家賃の下落や空室などが起こったとしても利益を確保できるか確認するのが重要です。
減価償却といって、アパートの建築費・購入費は毎年分割で費用として計上し、所得を大幅に減らせるため所得税の削減ができます。また、賃貸物件を所有していると、現金を持っているよりも相続税評価額を大きく減らせることから、相続税を減らすのにも役立ちます。
しかし、節税ばかりに目がいき、収益性を気にせずにいると結果的に損をする事態になりかねません。毎年赤字になるアパートでは、遺産を相続する子どもにとっても大きな負担になるため、慎重に検討を行いましょう。
不動産による節税に関しては、次の記事でも詳しく紹介しているため、気になる方はぜひ参考にしてください。
失敗例7:雨漏りによる大規模工事で借金地獄

長年所有してきたアパートで雨漏りが発生し、建物全体の腐食が発覚したことで大規模工事が必要になり、新たな融資を受けて収益が得られなくなった失敗談です。
| 【投資家プロフィール】 60代・埼玉県在住・年収1,500万円・コンサルティング会社勤務 【物件概要】 エリア:東京都西東京市 購入価格:5,000万円(20年前の建築費) 築年数:20年 利回り:8% 戸数:6戸 |
オーナーは長年アパートを所有し、安定的に収益を得てきました。しかし、ある日突然入居者から雨漏りがすると連絡を受けたため、検査を行ったところ屋根の亀裂から雨水が染み込んだせいで雨漏りになっているとわかりました。
また雨水は屋根全体に染み込んでおり、長年放置したことで全体が腐食していると判明したそうです。腐食を直すには屋根全体を大規模で修繕しなければならず、高額な工事費が必要になりましたが、資金がほぼなく自分だけで支払うのは困難でした。そのため、銀行から新たに融資を受けることになり、返済によって長期間ほぼ収益が得られない状態になりました。
回避策:定期的な点検や修繕対応
上記の失敗は定期的な点検やメンテナンスを怠ったことが原因と考えられるため、回避のためにはこまめな点検と修繕を行うのが重要です。アパートに限らず、建物は経年劣化によってヒビや破損、腐食、設備の故障などが起こるものです。また、これを放置するとさらに劣化が進み、上記のような大規模な工事が必要な事態になりかねません。
たとえば給湯器は11~15年に1度修理や交換が必要であり、ベランダや階段の塗装は5~10年に一度塗り直しが求められます。また、点検と修繕を行っても一定の期間ごとに大規模修繕は必要になるため、修繕費で資金が足りなくならないよう、毎月少しずつ積立を行う必要があるでしょう。
修繕費や積立に関しては、次の記事でも詳しく紹介しているため、気になる方はぜひ参考にしてください。
失敗例8:入居者の家賃滞納と夜逃げで泣き寝入り

入居者が家賃を長期間滞納した挙句夜逃げされ、弁護士へ相談したものの家賃は回収できず、荷物の処分費用で大損をした失敗談です。
| 【投資家プロフィール】 30代・千葉県在住・年収900万円・機械製造会社勤務 【物件概要】 エリア:東京都狛江市 購入価格:1億円 築年数:15年 利回り:7% 戸数:8戸 |
オーナーは投資目的でアパートを購入し、その際管理会社へ業務を委託することも考えましたが、管理費がかかるのはもったいないと感じました。入居者の募集や対応程度であれば自分でもできるのではないかと感じ、結局管理会社へは依頼せず、自分で対応することにしました。
経営をはじめて5年間は多少手間を感じつつも、本業と両立できていましたが、ある時入居者が家賃を滞納するようになったそうです。督促をはじめた最初は入居者とも連絡が取れていましたが、やがて連絡も取れなくなり、部屋を確認したところ荷物を残して夜逃げをされてしまいました。オーナーは弁護士に相談しましたが、家賃の回収は結局できず、残された荷物の処分費用もかかったことで大損になりました。
回避策:早めの督促や管理会社への委託
家賃滞納が発生した場合は入居者に督促を行い、もし応じなければ連帯保証人に連絡を行い、支払いや契約解除を求めましょう。家賃滞納が続く場合や夜逃げされた場合、連帯保証人にも連絡が取れない場合は、法的な手続きを取ります。
しかし家賃が回収できるケースは少なく、回収できても時間はかかるため注意が必要です。家賃滞納が続く場合は強制退去させる方法もありますが、やはり手間や費用はかかります。夜逃げや家賃滞納を未然に防ぐには、入居者と日頃からコミュニケーションを行うことや、入居審査をより厳しくすることなどが挙げられます。
ただし、本業があるオーナーではこまめなコミュニケーションを行うのは難しく、入居審査を厳しくしすぎると空室が埋めづらくなるリスクもあるでしょう。そのため、基本的に入居者の審査や管理は管理会社に任せるのがおすすめです。管理会社は多くのノウハウを持っているため、入居者のさまざまなトラブルに対しても柔軟に対応できます。管理費はかかりますが、リスクを回避するのに必要な費用であり、これらの費用もふまえたうえで資金計画を考えるのが重要です。
家賃滞納から強制退去までの流れに関しては、次の記事でも詳しく紹介しているため、気になる方はぜひ参考にしてください。
失敗例9:設備のグレードを下げすぎて空室が埋まらない

借入金をなるべく減らすために、アパートに導入する設備のグレードを下げすぎたことで空室が埋まらなくなり、収益が想定の半分程度になった失敗談です。
| 【投資家プロフィール】 40代・東京都在住・年収1,000万円・情報通信会社勤務 【物件概要】 エリア:神奈川県川崎市 購入価格:1億7,000万円 築年数:0年(新築) 利回り:5% 戸数:8戸 |
オーナーは、土地を購入しアパートを建築しようと考えましたが、予想以上に費用が高額になりそうでした。そのため、なるべく借入金を減らすために、導入する設備のグレードを大幅に下げることにしました。結果、建築費を減らして予算内に収められたそうです。
新築ということもあり、部屋はすぐに満室となりましたが、2年の契約更新のタイミングで、なぜかほとんどの人が退去することになりました。それでもしばらくは築浅ということもあって入居者は入り続けましたが、数年すると空室が目立ちはじめ、なかなか新しい入居者も現れなくなりました。オーナーは想定していたよりも、早めに家賃の値下げを行い、収益が想定の半分程度になったことで今後を心配しているそうです。
回避策:優先順位をつけて効率的に投資
回避策としては、効率的な投資を行うことが挙げられます。失敗の原因としては、アパートの設備のグレードや住宅性能を下げすぎたことが考えられます。設備や性能は高めすぎても費用が高額になるため、必要十分に留めてコストパフォーマンスを高めるのが重要です。しかし、逆にコストカットを優先してグレードを下げすぎると、防音性能や防熱性能などが低くなり、入居者にとっては居心地の悪い住まいになってしまいます。
入居者が住みにくいと感じれば、短期間での退去につながりやすく、長期的に見れば入居率は下がりやすくなるため注意が必要です。そのため、設備のグレードに関しては、優先順位をつけて投資すべき部分には投資しましょう。どこを優先すべきかは、ターゲット層のニーズや周辺にある競合の設備、家賃設定などを考えつつ検討するとよいでしょう。
失敗例10:【実話】かぼちゃの馬車(スマートデイズ)事件

2018年5月実際に起こった、サブリース契約でオーナーが自己破産にまで追いやられた事件です。スマートデイズ社は、自社で建築・運用していた女性用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を、サブリース契約でサラリーマンや医者、公務員などに販売しました。「賃料30年保証・利回り8%」を売りとして、スルガ銀行と提携して融資を行うことで一棟1億円以上で販売したそうです。
スルガ銀行は、書類の改ざんまでして非常にゆるいローン審査を行い、1億円以上という通常は簡単に組めない融資を行ったこともあり、身の丈に合わない借金を背負うオーナーが増加しました。
さらに、入居率が低く赤字経営が続いたことで、スマートデイズ社は数年で経営破綻しました。サブリース契約の賃料を支払えなくなったことで、オーナーはローンを返済できない状態になったそうです。2020年調停で、土地・物件を手放してローンの借金を帳消しすることで決着がつきましたが、2年の間に自己破産したオーナーも存在しました。
回避策:営業担当者の言葉をうのみにしない
こういった事件の被害に遭わないための対策としては、初心者は特に、営業担当者の言葉をうのみにしないことが重要です。みずから不動産投資について情報を収集し、提案された物件や資金計画で本当に採算は取れるのかを疑ってかかることで、無理のある仕組みに気づきやすくなります。
特に、立地に対してどの程度の賃貸需要が見込めるかは、自分でもしっかり調査するのがおすすめです。また、有名な会社だからといって安心せず、会社の経営状況や評判などもチェックするとよいでしょう。
失敗する人の特徴

アパート経営で失敗する人の特徴としては、次のことが挙げられます。
- リスクや費用を考えず資金計画を立てる
- 土地の賃貸需要を深く考えない
- 独断で判断して行動する
それぞれ詳しく解説します。
リスクや費用を考えず資金計画を立てる
アパート経営に失敗する人の特徴としては、リスクや費用を考えず資金計画を立てることが挙げられます。アパート経営は30年など長期的な運用を前提とした投資であり、その期間内ではさまざまなリスクが存在し、さまざまな費用も必要です。そのため、これらを深く考えずに計画を行うと失敗しやすくなります。たとえば長期運用で考えられるリスクとしては、次のようなものが挙げられます。
- 金利の上昇リスク
- 空室リスク
- 家賃の値下げ
- 家賃滞納リスク
- 地震による倒壊
- 火災による消失
費用としては、固定資産税や保険料、管理費などが継続的にかかるほか、定期的な補修・大規模修繕の資金準備も必要です。そのため、これらもすべて洗い出したうえで、想定外のリスクが発生しても余裕をもって対応できるよう計画を立てるのが重要です。
不動産投資におけるリスクに関しては、次の記事でも詳しく紹介しているため、気になる方はぜひ参考にしてください。
土地の賃貸需要を深く考えない
土地の賃貸需要を深く考えない人も、経営に失敗しやすいでしょう。失敗例を見てもわかるように、アパート経営における大きなリスクの一つが空室リスクです。空室の原因が建物にある場合は、原因を正確に分析することで改善の余地はありますが、立地の悪さや人口の減少などが原因になっている場合は改善が難しく、失敗しやすくなります。
そのため、土地選びからはじめる場合は、今後長期的に見て人口が減らないか、立地がよいかなどは入念に調査した方がよいでしょう。立地のよさは、たとえば次のようなポイントからチェックできます。
- 最寄り駅に徒歩10分以内で到着できる
- 最寄り駅に複数路線が乗り入れている
- バスの本数が多く、運行時間帯が長い
- コンビニやスーパー、ドラッグストアなどの施設が近くにそろっている
ただし、これらはあくまでもたとえです。たとえば最寄り駅から20分かかるとしても、自転車置き場を設置して家賃を下げれば入居者を集められ、利益を確保できるのであれば問題ないでしょう。こういった調整も踏まえ、総合的な利益と需要のバランスを考えるのが重要です。
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独断で判断して行動する
勉強した知識や経験を過信し、自分の考えだけで判断して行動するのも失敗につながりやすくなります。アパート経営にはさまざまな専門的知識が求められ、素人が見ただけでは正確に判断できないものも多く存在します。
たとえば、賃貸需要が期待できるターゲット層や、今後10年20年先の賃貸需要、人口の推移といったものは、これまで蓄積・分析してきた情報をもつ建築会社や不動産会社の方が正確に判断できます。
また、ターゲット層に対してどういった間取りやデザインが好まれるか、今のトレンドは何かといったことも、施工実績のある会社に意見を聞いたほうが確実でしょう。そのほかにも、アパートの建築・経営にはさまざまな手続きが求められるため、司法書士や税理士など、各タイミングで必要なプロに相談を行うのがおすすめです。
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失敗してしまった場合の対処法

アパート経営にはさまざまなリスクがあるため、ある程度準備していても失敗するケースは存在します。もし、アパート経営に失敗してしまった場合は、次のような対処法が考えられます。
- 専門家に相談し状況を分析
- 立て直すための改善策を実施
- アパートの売却による損切り
それぞれ詳しく解説しましょう。
専門家に相談し状況を分析
まずは、何が原因となってキャッシュフローが悪化しているのか、原因を探る必要があります。自分の判断だけで原因を決めつけると、余計に状況が悪くなる可能性もあるため、税理士や建築会社、不動産会社など専門家に相談するのがおすすめです。主に次のような情報を洗い出し、状況を整理しましょう。
- 月次・年次の収支状況
- 空室率
- 家賃収入
- 管理費
- ローンの金利・利息・返済額
立て直すための改善策を実施
状況を整理・分析して原因を突き止めた後は、状況を改善するための施策を実施します。たとえば、状況を改善するための施策としては、次のようなものがあります。
- ローンの借り換え
- 管理会社の変更(管理手数料を下げる)
- 家賃の見直し
- リフォーム・リノベーション
- フリーレント(一定期間の家賃無料)付与
- 敷金・礼金のキャンペーン
- ペット可・楽器可・DIY可などの差別化
アパートローンは借入額が非常に大きいため、たとえば5,000万円を借り入れていた場合、金利を0.5%下げるだけでも月1万円程度返済額を減らせる可能性もあります。ただし、アパートの状況によって最適な施策は異なってくるため、税理士や不動産会社などと相談しながら、最適な施策を考え、実施するとよいでしょう。
アパートの売却による損切り
もし、分析を行った結果、改善策でも状況がよくならないと判断された場合は、アパートを売却する方法も考えられます。たとえば、空室率の高い状態が継続的に続いて赤字状態であり、今後改善の見込みもない場合は、アパートを持っていてもメリットがないため、売却も方法の一つです。
また、減価償却期間が終わると支払う税金も高くなるため、売却のタイミングに適しています。ローン残債や想定売却価格も確認しながら、どのタイミングで手放すべきか検討するとよいでしょう。
ファミリーアセットコンサルティングは、年間500棟を超えるアパート・マンションの取引実績と豊富なノウハウにより、最適な売却タイミングと税負担を抑える方法を無料でご提案しています。少しでも高く・効率よく売りたい方はぜひお気軽にご相談ください。
アパート経営の失敗に関するよくある質問
最後に、アパート経営の失敗に関する、よくある質問をいくつか紹介します。
アパート経営にはどういった失敗例がある?
借入金が多すぎてローンの支払いで赤字になる失敗や、立地が悪く空室だらけになる失敗、修繕費が高すぎて赤字になる失敗などがあります。リスクや費用も考慮したうえで、どの程度利益を残せるかシミュレーションするのが大切です。
アパート経営の失敗につながるリスクには何がある?
アパート経営のリスクとしては、空室リスクや金利上昇リスク、自然災害リスク、家賃下落リスクなどが挙げられます。物件の状態や地域などでもリスクに差があるため、対象地域・物件のリスクを調査したうえで資金計画を立てるのが重要です。
アパート経営は儲からない?
土地や物件選びを間違えなければ、アパート経営は儲かります。ただし、新築であれば30年以上運用するものであり、さまざまなリスクが存在するため、入念なリサーチや資金計画は必要です。
アパート経営はやめたほうがいい?
上記のように、土地・物件選びを間違えなければ儲かるため、やめる必要はないでしょう。ただし、すでに土地を所有しており、賃貸需要が期待できない場合はやめたほうがよいため、事前に不動産会社や建築会社に相談するのがおすすめです。
サブリース契約には、どういったリスクがある?
サブリース契約のリスクとしては、家賃の値下げや管理手数料の高さが挙げられます。家賃は5年や10年ごとに見直す契約が多く、管理手数料は10~20%と一般的な管理よりも高いため注意が必要です。
まとめ

アパート経営の失敗例10選や、その回避方法、失敗する人の特徴などについて解説しました。アパート経営は初期費用が高額で、ローンを使うのが一般的です。また、運用費用も必要で、さまざまなリスクも存在します。失敗しないためには、これらの費用やリスクをしっかりと洗い出したうえで、安定的に収益を出せるか、シミュレーションを行うとよいでしょう。
ファミリーアセットコンサルティングでは、アパート投資の専門家が、節税や融資、空室リスクなども絡め、多角的な目線でお客様の資産形成について、無料でじっくりアドバイスいたします。アパートの購入や経営に少しでもご興味のある方は、ぜひ気軽にご相談ください。